■磐田柳下監督「勇気を与えられる環境に」 [日刊]
Jリーグは14日、東日本大震災の影響により3月中のリーグ戦、ナビスコ杯予選の全日程の中止を決定した。各クラブとも再開に備え、調整を続けていく。
磐田はこの日午後、大久保グラウンドで完全非公開で練習を行った。約1時間の練習を終えると、選手に中止が知らされた。特に戸惑いの様子もなく、その後は自主トレを行うなど、各自で汗を流した。柳下正明監督(51)は「今はサッカーに集中しろと言われても、なかなか難しいところはある。できるだけ早く復旧して、みんなに勇気を与えられるような環境になってくれれば」と神妙な面持ちで話した。
■Jリーグ3月公式戦中止 磐田、冷静に受け止め [@S 静岡新聞]
Jリーグは14日、東日本大震災の影響を考慮し、3月中の全公式戦を中止、延期すると発表した。
J1磐田も6季ぶり開幕戦勝利の勢いをつなげるため、近隣チームや大学生との練習試合を調整中。柳下監督は「4月からリーグを再開できるかもまだ分からないが、コンディションを維持していくことが必要」と選手に求めた。
被災者を支援し、勇気を与えたいという思いも強い。那須主将が「プロサッカー選手として、自分のできることをやっていきたい」と力を込めれば、柳下監督も「サッカーをやることが我々の役割。1つのクラブとしてだけでなく、サッカー界全体として取り組まないといけない」と指摘した。
■清水原強化部長「静岡ダービー」で復興願う [日刊]
Jリーグは14日、東日本大震災の影響により3月中のリーグ戦、ナビスコ杯予選の全日程の中止を決定した。各クラブとも再開に備え、調整を続けていくが清水の原靖強化部長(43)は「被災地の復興のためにチャリティーマッチのようなプランを検討している」と明言。対戦相手には磐田を真っ先に挙げており、「静岡ダービー」で復興を願う可能性がでてきた。
「サッカー王国・静岡」らしい、被災地支援プランが浮上した。原強化部長はJリーグの決定後に、アフシン・ゴトビ監督(47)と話し合い、チームの今後の日程、調整方法などについて確認。ゴトビ監督から「我々が被災地の方々に向けて何かできることはないのか、サッカーを通して何か力添えがしたい」と、強い要望を受けたことを明かした。そこで浮上したプランが磐田との「静岡ダービー・チャリティーマッチ」だった。
原強化部長は「相手がどこになるかはこれからの話になる」と、前置きしながらも「磐田に連絡をしようと思っている」と話した。当初の日程では26日のナビスコ杯予選で今年最初のダービーが組まれていた。中止にはなったが、形を変え、被災地の復興を願う一戦になる可能性が高まった。磐田の尾畑正人強化部長(48)も「すぐにというのは難しいかもしれないけれど、スタジアムを使った練習試合で募金箱を置いてやってもいいんじゃないか。他にはJリーグでオールスターゲームをやってもいい」と、チャリティーには前向きだ。
チームとしては開幕直後の突然の中断期間でゲーム感覚から遠ざかることも避けたいはず。原強化部長は「日本がこのような状況で、リーグ再開に向け、ただいい準備をしたいというわけにはいかない。まずはチャリティーという要素を優先したい」と、強調した。
清水にとってのリーグ再開初戦となる4月3日はアウェー仙台戦。現状から考えれば仙台市のユアスタでの開催は絶望的で、会場を国立(東京)に変更して開催することも検討されている。仙台側と連絡をとっても、細部を話し合えるような状況ではないという。混乱の中、復興を願う人々の気持ちは1つだ。
■Jリーグ再開 4月第2週以降にずれ込む見通し [スポニチ]
サッカーのJリーグは15日、東京都内で開いたJ1、J2の臨時合同実行委員会と理事会で、東日本大震災の影響で3月中の中止が決まった公式戦の再開日程を協議したが、4月最初の週末となる2、3日からは困難で、翌週以降にずれ込む見通しとなった。22日の合同実行委で再開時期を決める方針。
大東和美チェアマンは、「実行委では4月第1週からの開催は難しいとの意見が大半を占めた」と説明した上で「2、3週目以降で、できるだけ早く再開したい」という見解を述べた。再開の条件としては、人々の生活が通常レベルに戻るなど公共の利益を最優先すること、被災したクラブの現状を考慮して公正性を保つことを挙げた。
実行委ではJ1鹿島の井畑滋社長が、カシマスタジアムの損壊状況を報告した。被災の深刻なJ1の仙台と山形は欠席し、書面で現状を伝えた。
理事会では、仙台、鹿島などホーム競技場が損壊したクラブが優先的に東京・国立競技場を使用できるなど、本拠以外の競技場で試合を開催できるよう暫定的に規約を改正することを承認した。